札幌市造形教育連盟では、これまで授業を通して子どもたちを育み、私たち教師の授業改善の具体的な視点を探究する研究を継続してきました。本研究の1年次である平成8年度は幼稚園・小学校・中学校で六本の授業公開を行いました。また、2年次である平成9年度は小中学校で四本の授業を公開し、造形活動を楽しむ子どもたちと貴重な時間を共に過ごしてきました。それぞれの授業づくりでは、各ブロックチーフを中心に多くの方に集まっていただき討議を深めていきました。また、授業公開日には熱心な多くの方の参観があり、子どもが造形的な資質や能力を発揮している場面や造形的な喜びを感じている姿について交流できました。このような授業実践を通して、昨年度は研究主題の"「あったかい! 」造形活動"や、授業の視点「出会い」と「対話」について考えることができました。
・参観している先生たちがあったかい気持ちになる授業
=子どものあったかい活動
○子どもの感性が働いている姿
○子どもたちが他者とのかかわりを通して「あったかい日 をつなげ合う姿
("安心感・感動・充実感・達成感・認め合い"などをつなげ合う姿)
・参観している先生たちの言葉がけや見ているまなざしのあったかさ。
● 「出会い」と「対話」 -重複することがあり、視点の整理の必要性
●指導と評価のありかたについて(授業のねらいについて)
○子どもたちの活動がつながり合うための、授業のありかたについて
・これからの社会に必要なあったかさ。
〇人とのつながり(子どもと子ども、教室、教師)、保護者、地域
=心のつながり
○地域に広がるまなざしをもつ- 「豊かな心」を育む
このように、私たちは造形教育を通してたくさんのあたたかい言葉や子どもたちの姿に出会い、その大切さを改めて考えることができました。今年度も引き続き「あったかい!」子どもの心や行為を大切にする造形活動のありかたについて研究を深めていきたいと思います。
そこで、研究主題を『「あったかい! 」をつなげ合う造形活動』とし、子ども自らが「あったかい!」思いや行為をつなげ合っていく姿が見られる造形活動を目指していきたいと考えています。