心からの感謝と明日への決意をこめて
北海道造形教育連盟会長 菅原 清貴
全国の造形教育を研究する皆様、大会のご参加並びにご支援に深く感謝いたします。おかげさまで900を超える多くの方の参加で大盛会のうちに終了することができました。第1日目は、校種別の集会さらには共同開催会議その後の「懇親の集い」と、意義ある取組みでスタートしました。2日目は、幌西小と円山小を会場に幼児から大学生まで参加しての授業公開が行われました。これまで、授業者を中心に多くの造形の仲間が、子ども達のしあわせに繋がる「あったかな」授業を実現させようと尽力くださいました。さらに、その授業を支え、広げる素晴らしい内容の提案も提言者の方々で行っていただきました。さらには、公開授業・提言を一層価値づけるみごとなご助言をいただいた、我が国の造形教育を代表する助言団の皆様にも深く感謝申し上げます。その夜開催されたレセプションは、360名という参加者で、会場は熱気に包まれました。最終日の全体会「全員フォーラム」では、新旧4名の調査官に「これからの造形教育」の在り方を指し示していただきました。同時開催された、「子どもアート展」にも市民の方の参加もいただき充実した展覧会となりました。
大会が終了し何日か経って一通のお手紙をいただきました。差出人は、私たち造形教育の研究団体顧問である伊藤善彬先生した。「(前略)全ての授業者をステージに上げてのプレゼンテーション。その授業の全てが素晴らしかったからこそ、四人の講師※の講評の中で具体的にそれを語らしめていたのだと思います。(中略)あの全体会こそが具体的な“学びの大会”の次への引継ぎの場だったと思います。(後略)」(※今大会のご来賓は、文科省の新旧4名の調査官でした。)全国大会は、通常大会最終日にご高名な講師の講演で幕を閉じるのですが、今回は市民ホールで前日に公開した20の授業を指導した先生方全員と4名の文科省新旧調査官に登壇いただき、「これからの造形教育の授業の在り方」を参会者とともに語り合う場としました。その最終日の設定にたいする感想を含めてのお手紙でした。全国からお出でいただく方が求めるのは、子ども達の活動を通し見えてくる近未来の教師としての指導の在り方です。形式だけの「ご挨拶」で時間を費やす事だけは避けたかったのです。型破りな方法を危惧する声もありましたが、結果的には大変良かったと思っていました。
しなやかで繊細な感覚を持つ日本人の感性を未来につなげていくために、造形教育で培う資質や能力の大切さを全国の先生と確認できた大会でした。
この大会をつくり支えていただいた全ての皆様に、心からの感謝を申し上げたいと思います。